状態の確認と保守
ルーターの状態を確かめる画面と、バックアップ・更新・再起動などの保守の手順を説明します。設定の履歴と以前の設定への戻し方は、設定の適用と確定を参照してください。
ダッシュボード
ログインすると最初に「ダッシュボード」が表示されます。ウィジェットの並びはユーザーごとに保存されます。
| ウィジェット | 内容 |
|---|---|
| WAN | 回線の状態(「接続中」/「未接続」)と IPv4 アドレス、IPv6 が使えるか |
| STATUS | 接続端末数と VPN 接続数 |
| SYSTEM | CPU・メモリ・温度(温度は取得できる機器だけ) |
| TRAFFIC | 選んだインターフェースのトラフィックのグラフ(1 分/5 分/15 分) |
| INTERFACES | インターフェースごとのリンク状態・速度・現在の受信/送信量 |
| MAP-E PORTS | MAP-E で使用中のポート数 |
| EVENTS | 最近のイベント(既定は警告のみ) |
並びを変えるには、次のようにします。
- 「編集」を押します。
- 「+ ウィジェットを追加」で追加し、各ウィジェットの「小さく」「大きく」「削除」で調整します。TRAFFIC と EVENTS は、表示するインターフェースや種類も選べます。
- 「完了」を押します。
元の並びに戻すには、編集中に「初期配置に戻す」を押します。
ルーターの見張り
ルーターは 1 分ごとに自分の状態を確かめます。FELIXXRT が使うサービス(DHCP・DNS、VPN など)が止まっていれば起動し直します。起動し直せなかったもの、ディスクの空きが少ない(90% 以上)、ファイアウォールが読み込まれていない、といった問題は、ダッシュボードの上に表示されます。
接続端末
「接続端末」画面に、DHCP のリースと、ルーターが最近通信した端末の一覧が出ます。10 秒ごとに更新されます。
| 状態 | 意味 |
|---|---|
| 「通信中」 | いま通信しています。 |
| 「最近通信あり」 | 少し前に通信がありました。 |
| 「リースのみ(応答なし)」 | DHCP のリースはありますが、応答がありません。 |
| 「遮断中」 | この端末の通信を遮断しています。 |
行のボタンで、次の操作ができます(それぞれの機能を変更できる権限が必要です)。
| ボタン | 動作 |
|---|---|
| 「固定割り当て」 | この端末に常に同じアドレスを割り当てます。名前と IP アドレス(DHCP の割り当て範囲の外)を入力して「保存」を押します。 |
| 「Wake on LAN」 | 端末に Wake on LAN のパケットを送り、電源を入れます。すぐに送信されます。 |
| 「遮断」 | この端末からインターネットとほかの LAN への通信を止めます。DHCP と DNS は引き続き使えます。「遮断を解除」で元に戻します。 |
「固定割り当て」と「遮断」は「未適用の変更」に入ります。画面上部の「変更を確認」から適用し、5 分以内に「確定」します。遮断は、ファイアウォールの追加ルール(名前は block-client- で始まります)として登録されます。
トラフィック
「MONITOR › トラフィック」画面に、インターフェースごとの受信・送信量のグラフが出ます。「期間」で 1 分・5 分・15 分を選べます。各グラフには最大値も表示されます。
ログ
「MONITOR › ログ」画面で、直近 7 日間のログを見られます。ログは英語で記録されます。
- 種類(「すべて」「FELIXXRT」「ネットワーク」「ファイアウォール」「DHCP/DNS」「時刻同期」)を選びます。
- 重要度(「すべての重要度」「警告以上」「エラーのみ」)を選びます。
- 必要なら「キーワード」を入力し、「検索」を押します。
新しいものから最大 1000 件を表示します。管理画面へのログイン、設定の適用、更新の開始などもここに記録されます。
診断
「MONITOR › 診断」画面で、ルーターから通信を試せます。「ツール」を選び、「実行」を押します。
| ツール | 内容 |
|---|---|
| Ping | 宛先に 4 回 ping を送り、応答を確かめます。 |
| 「トレースルート」 | 宛先までの経路を調べます(最大 20 ホップ)。 |
| 「DNS 名前解決」 | 名前を引きます。「レコードの種類」は A・AAAA・PTR・MX・TXT です。「DNS サーバー(任意)」が空欄ならこのルーターに問い合わせます。 |
| 「パケットキャプチャ」 | 選んだインターフェースの通信を記録し、pcap ファイルとして保存します。Wireshark などで開けます。 |
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 「宛先」 | IP アドレスか名前です。例:1.1.1.1 |
| 「送信インターフェース」 | Ping とトレースルートでパケットを送り出すインターフェースです。「自動」ならルーティングテーブルに従います。 |
| 「インターフェース」 | パケットキャプチャで記録するインターフェースです。 |
| 「時間(1~60 秒)」 | パケットキャプチャで記録する時間です。 |
| 「フィルター(任意)」 | 記録する通信の条件です(tcpdump の書式)。例:port 53。空欄ならすべて記録します。最大 1000 パケットです。 |
診断情報
管理者は、「診断」画面の「診断情報」の「ダウンロード」で、ルーターの状態・設定・ログをまとめたファイルを保存できます。問い合わせのときに送ってください。パスワードや鍵などの秘密の値は含まれません。CLI では show tech-support で同じ内容を表示します。
全般(ホスト名・時刻・電源)
「SYSTEM › 全般」画面では、次のことができます。
- 「ホスト名」「タイムゾーン」「管理画面の名前」を変更します。「保存」を押すと「未適用の変更」に入ります。管理画面の名前については 管理画面へのログイン を参照してください。
- 「システム情報」で、FELIXXRT と OS の版・カーネル・稼働時間・現在時刻と時刻の同期状態を確かめます。時刻が「未同期」だと、ログの時刻や証明書の確認がずれることがあります。
- 「CA 証明書を保存」で、ルーター内の CA の証明書をダウンロードします。
- 「電源」の「再起動」「電源を切る」で、ルーターを再起動または停止します。
再起動すると、1 分ほど通信が止まります。「電源を切る」を使うと、本体の電源ボタンでしか起動できません。離れた場所から操作するときは注意してください。
確定待ちの変更があるときは、「電源を切る」は使えません。先に「確定」するか「元に戻す」を押します。
バックアップと復元
「SYSTEM › バックアップ」画面で保存・復元します。
バックアップ
管理者は、設定・管理ユーザー・VPN ユーザー・証明書・秘密の値(パスワードや鍵)をまとめた「全部入り」のバックアップを保存できます。入れ直したときや、別の機械に移すときに使います。
- 「パスワード」と「パスワード(確認)」を入力します(8 文字以上)。ファイルはこのパスワードで暗号化されます。
- 「ダウンロード」を押すと
felixxrt-<ホスト名>-<日時>.felixxrt-backupが保存されます。
パスワードを忘れると、このバックアップは戻せません。
管理者以外のユーザーは、設定ファイル(.yaml)だけを保存できます。管理ユーザー・VPN ユーザー・秘密の値は含まれません。
復元
- 「復元」でファイルを選びます。全部入りのバックアップなら、保存したときのパスワードを入力します。
- 「読み込む」を押します。
- 全部入りのときは、管理ユーザー・VPN ユーザー・証明書・秘密の値がすぐに置き換わり、管理画面が起動し直します。ログインし直してください(パスワードはバックアップを取ったときのもの)。置き換える前の状態は、ルーターの中に控えておきます。
- 設定は「未適用の変更」に入ります。画面上部の「変更を確認」で内容を確かめ、適用し、5 分以内に「確定」します。別の機械に戻したときは、インターフェースの割り当てを確かめてから適用してください。
更新
「SYSTEM › 更新」画面で、FELIXXRT 本体と Debian のパッケージを更新します。FELIXXRT は、署名付きの FELIXXRT の apt リポジトリから取得します。署名を確かめてから使います。
- 「更新を確認」を押して、更新の一覧を取り直します。「最終確認」に取り直した日時が表示されます。
- 「更新できるパッケージ」に、今の版と新しい版が表示されます。
- 次のどちらかを押します。
- 「FELIXXRT を更新」:FELIXXRT だけを更新します。管理画面が数秒つながらなくなりますが、ルーターの通信は止まりません。
- 「すべて更新」:すべてのパッケージを更新します。更新するものによっては、通信が一時的に止まることがあります。
- 「更新中…」の欄に進み具合が表示されます。終わったあとは「前回の更新の記録」で確かめられます。
- 「更新を有効にするには再起動が必要です」と表示されたら、「SYSTEM › 全般」から再起動します。
更新の前には、設定・管理ユーザー・VPN・証明書などを自動でバックアップします。バックアップはルーターの中に保存され、新しい 5 個が残ります。
パッケージが自動で更新されることはありません。更新はこの画面から行います。
前の版に戻す
更新の前には、その時点の版のパッケージと設定の控えを、ルーターの中に取っておきます。更新で問題が起きたときは、「前の版」の「前の版に戻す」(管理者だけ)で、更新前の状態に戻せます。ネットワークにつながらなくても戻せます。
前の版に戻すと、更新のあとに変えた設定・ユーザーは失われます。
更新の種類
「更新の種類」で、どの段の版を受け取るかを選びます。ほかの設定と同じく、保存したあと適用・確定します。
| 種類 | 受け取る版 |
|---|---|
| 安定版(既定) | 確かめ終わった版だけ |
| 試験版 | 公開前の版も(検証用)。試験版から安定版に戻しても、入っている版は下がりません |
うまくいかないとき
- 「更新を確認」のあとに「一覧の取得で警告が出ました」と出たときは、取得できなかった取得元があります。ルーターがインターネットにつながっているか、DNS が引けるかを「診断」で確かめてください。
- 「新しい版で設定を適用できませんでした」と出たときは、更新は入っていますが、前の設定のまま動いています。表示された問題(例:MAP-E で使えないポート番号)を直して、設定を適用し直してください。